第2回“被災者の声を聞く会”を開催しました

 2月22日(土)午後6時半から、開発総合センターにおいて第2回“被災者の声を聞く会”が開催されました。被災者や町民のために用意された80脚のイスのほとんどが埋まる参加者がありました。
今回は、川島町長が一人で受け答えをした前回の反省に立って、町役場の担当課長に回答をしてもらう形で進めました。詳細は、後日改めてこのホームページに掲載する予定ですので、今しばらくお待ち下さい。

 今回は、事前に18項目ほどの質問事項を用意し、それにそって担当課長に回答してもらう形で進めていきました。質問事項は、被災者の会の事務局が、被災者への聞き取り調査を行った中で多かった質問を集約したものです。
担当課長の回答は、被災者が期待したものとは程遠く、「今後、検討していきたい」「予算が決まらないと、、、」「都と相談しながら、、、」というものばかりでした。

 しかし被災者の会としては、大島町行政に対し、多くの質問を投げかけることができました。3月には、大島町議会が始まり、そこで予算が組まれます。被災者の会としては、大島町議会が党派を超えて一丸となり、被災者の生活再建と大島町の復興に当たってもらうことを願って、大島町議会に要望書を提出します。
3月の大島町議会の結果を待って、第3回“被災者の声を聞く会”の開催を予定しています。そこでは、被災者が投げかけた質問に行政がどこまでこたえてくれるか採点することになるでしょう。

被災者の会は、被災者の生活再建と大島町の復興は、車の両輪の関係にあると考えています。どちらが欠けても、また、重点の掛け方を間違えてしまってもバランスを崩してしまい進めなくなります。
被災者の生活再建と大島町の復興という車が、これからスムーズに進んでいくことができるように、今後も被災者の会は歩んでいきます。ご理解とご協力をお願いします。


担当課長に出した質問事項

 以下は、被災者の会・事務局が被災者に対して聞き取り調査を実施して、寄せられた声をまとめたものです。寄せられた声の中で多かった要望や、対策の実施が急がれるものを、被災者の会・事務局の判断でまとめたことを、ご容赦願えればと思います。

① 町は、神達地区・丸塚地区・元町2丁目・3丁目(大金沢流域)を、いつから、どのように復興していくつもりなのか。また、そうした復興対策事業が開始されるまで、応急仮設住宅に入居せずに踏みとどまっている方々や、自主避難している方々に対しての対応をどう考えているのか。

② 上記にも関連することだが、被災地の代替地を用意したり、あるいは町なり都なりが買い上げたりする考えはあるのか。

③ 全壊・大規模半壊の認定がなされた家屋の解体はいつから開始されるのか。また、一部損壊・半壊の認定でも、現実に居住が不可能な家屋やリフォームしてまで住むつもりがない家屋の解体は、すべて自己負担でしなければならないのか。

④ 義援金について。収支の情報を公開しないのはなぜか。監査は誰がするのか。また、義援金配分委員会に被災者を参加させることは、どうしてもできないのか。

⑤ 災害復興住宅の建設予定地は、いつまでに、どこにするのかを決定するのか。できるだけ、元町に建設してほしいという声が多い。
また、災害復興住宅をどのようなものにするのか、被災者の希望を取り入れていくつもりはあるのか。

⑥ 罹災証明の不備。現実の被災状況と認定との落差が大きすぎる。また、似たような被災状況でも、認定にバラつきがあり不公平感が生じている。そうじて、納得していない方々が多くいる。

⑦ 弘法浜・地引浜をこの夏の海水浴シーズンまでに復旧することはできるのか。

⑧ 都の支援金に関して。一年以内にリフォームや新築を実施して、領収証がなければ支援金を受け取れない仕組みだが、現状では不可能なのではないか。期限を延長することはできないのか。

⑨ 個人事業者に対する支援は、融資以外のものは具体的にあるのか。また、個人事業者と意見交換をして要望を聞き取り、独自の支援対策を打ち出すことはできないのか。

⑩ 北の山・岡田・泉津の農地の被災状況を把握しているのか。また、支援対策はあるのか。

⑪ 被災以降、雨が降ると側溝が詰まったり、水が溢れたり、道路が冠水したり、ぬかるんだりなど、新たな問題点が生まれてきているが、そうした場所を調査し、把握しているのか。住民の不安を払拭するために、こうした場所こそ早急な対策をすべきではないか。

⑫ 大雪が降った日(2月8日)には、避難準備・避難指示・避難勧告などはなかったが、基準はどうなっているのか。1時間の降水量がどのくらいになったら、避難準備を呼びかけるとか、避難所はどこに開設するとかの基準を、改めて周知徹底する必要があるのではないか。また、自主避難が困難な方々への対応も見直しが必要なのではないか。

⑬ 被災や捜索活動の過程で壊れた浄化槽の修理や新設に対して、独自の支援制度をつくっていくことはできないのか。

⑭ 応急仮設住宅の部屋割りの変更はできないのか。子どもがいる家庭や仕事が昼夜逆だったり、受験生がいたりと、それぞれの事情を考慮した部屋割りはできないのか。

⑮ 住宅ローンや自動車ローンだけが残ってしまった方々への、独自の救済制度をつくることはできないのか。

⑯ 行方不明の方の捜索状況はどうなっているのか。実績があるボランティアの方々の力を借りるつもりはないのか。

⑰ 被災した住民の多くが、ボランティアの皆さんに感謝している。町として公に感謝を表明することはできないか。

⑱ 登山道入り口の職員住宅の建設や御神火スカイラインの復旧について、町は安全だと考えているのか。